NPO法人 シニアのための市民ネットワーク仙台

 わいわい句会は初心者中心の俳句会です

 

 「わいわい句会」はシニアネット仙台「一番町サロン」にて賑やかに開催しています。ほとんどの参加者は俳句の初心者で、現在は20名で活動しています。

 外部講師の指導を時折り仰ぎ、四季折々を感じ合ったり、互いの作品を評価し合いながら俳句づくりの向上を図っています。

 

平成27年仙台七夕、鐘崎蒲鉾店の竹飾り
平成27年仙台七夕、鐘崎蒲鉾店の竹飾り

2024年の作品


2024年11月の句会より

 

10月初旬 多賀城への吟行時及びその関連句】

秋吟行句なし酔いあり昼下がり 風輝

秋晴れや古都吟行の仲間達   林道

秋茜誘ふ城あと吟行会     玲

南柱に色なき風や朱い門    翠風

阿弖流為の涙の雨や花菖蒲  いつつばし

兵が弓後に児あり草紅葉    島文庫

南門をしめやかに刷く秋夕焼  漁市

楽の音の残る城址の風爽か   泉水

壺の碑や色付き初めし椿の実  ぽぷら

碑のいにしへ継ぐや丘の秋   洋水

秋惜しむ歴史を刻む多賀城碑  大丈夫

刈草の匂い残すや多賀城址   十桝

多賀城碑縁の想い冬日浴び   寿々

 

 【定例句】

スケッチの彩色はあと時雨来る 葵

風を切り新米を積む貨車ゆきぬ きぼこ

杜の径落ち葉の絨毯心地良し  扇子 

 

2024年9月の句会より

 

迎え待つデイサービスや梅雨晴れ日  扇子

雷神の太鼓の乱打豪雨かな      玲

玄関に昼の暗がり月鈴子       いずみ

風鈴の出窓に足りる音色かな     翠風

喧噪を掻き消す如く街の蟲     いつつばし

住職の袂たっぷり夏衣        島文庫

盆踊り還りし船のもやい解く     漁市

夜の都会青松虫の大合唱       風輝

旋回の爆音残し鰯雲         葵

家族葬とふ縁ひと房の葡萄      ぽぷら

みんみんや命つなげよビルの街    西三十

一分間「ラ」の音流る秋の空     きぼこ

バーゲンで長そで買って秋を待つ   洋水

妻の頬打ちて謝る蚊遣かな      大丈夫

象に乗り木陰に憩う仏陀かな     十桝

トンボ飛びちびっこ忍者跳び回る   寿々

 

2024年8月の句会より

 

スパイクのセーフの後の光る汗   寿々

山あいの風吹く宿に蛍飛び     扇子

夏休み賑わい消して通学路     

ぐい呑みの地酒の香り昼寝かな   翠風

天を指す子らの指先夏茜     いつつばし

二つ星漫ろ明らむ半夜かな     島文庫

ガラス器に夏を削りし音も載り   漁市

銀山のガス燈の灯や涼気かな    風輝

しはらくは昼寝の国の人となる   泉水

鋼鉄の皮膚もて挑む蟻一匹     

尋ねたる旧き町名七変化      ぽぷら

茹だる日々木肌さらっとさるすべり 西三十

立ちばなし手は忙しなく蚊をはらい きぼこ

枝豆や口八丁に手八丁       大丈夫

七夕の喧騒逃れ冷や一杯      十桝

鶏頭のすっくと立つや雨上がり   林道

 

2024年7月の句会より

 

草むしり腕に筋肉つきそうな    林道

龍飛崎夏風受けて仁王立      寿々

柵伝いキウィフルーツ住み着きぬ  扇子

くもり空深紅きわたつ立葵     玲

妹の律儀に結ぶ粽食む       翠風

こんがりと子らの顔にも夏来たり  いつつばし

兵の銃後に児あり虎が雨      島文庫

炎天下ミミズの遺書のただ「の」の字 漁市

金運や肩から宙へ黄金虫      風輝

戦いの終わりが記念日心太     泉水

万緑を光背として摩崖仏      葵

雲の峰清水寺に蝦夷の碑      ぽぷら

つづら折り路肩に触れる濃山吹   西三十

老猫は静かなりけり梅雨の宵    十桝

 

2024年6月の句会より

 

炎天下シャッター街をバス往けり  西三十

晴天や庭パラソルの土用干し    大丈夫

名も知らぬ虫と出会えりレタス畑  十桝

晴明や空気神社のブナの風     林道

二条城ニイハオニイハオ半ズボン  寿々

髷結えぬ入幕力士初優勝      扇子

温暖化時さだまらぬ更衣      玲

目に見えぬものに躓きはたた神   いずみ

万緑や空に五本の飛行雲      翠風

野良仕事休めとばかり緑雨     いつつばし

ぽとぽとと狸涙する日傘かな    島文庫

葉桜や中を射抜きし青のあり    漁市

薫風や陣旗震わせ騎馬走る     風輝

鎮魂の鐘まだ鳴らず花茨      泉水

護符殊に北野神社や青楓      ぽぷら

 

2024年5月の句会より

 

地下街の珈琲占い春の暮        泉水

咲きほこる花は闇へと入り初むる    葵

岩手の楤の芽買ふ東京ど真ん中     ぽぷら

田起こしを見守りひかる須川岳     西三十

スクランブル先を急がす青嵐      大丈夫

夏近しつるむらさきの照り若葉     十桝

人も無く江蓮の墓青紅葉        寿々

とりどりの花びら揺らす春の風     扇子

かぜかほる園庭まえや親ばなれ     玲

花鋏のかろきリズムや風薫る      いずみ

採れたての筍飯やほっこりと      翠風

水はりて棚田百枚夏の空        いつつばし

蟻穴を出づる老人会のバス       島文庫

追憶と期待重すぎ花の散る       漁市

満開のつつじに人出いまは無し     風輝

 

2024年4月の句会より

 

ラン活の御礼の写メや花の下    漁市

待ち侘びる傘に雨音花は散る    風輝

春驟雨車窓のわれら皆魚族     泉水

初虹の薄薄失すやしゃぼん玉    ぽぷら

朝寝覚め枕辺のメモ意味不明    大丈夫

花の影膨れゆくなり花菜風     涼呂

みぞれ降る荒野を急ぐキタキツネ  十桝

春彼岸戦争止めて種子を蒔け    林道

盃に花びら写し春の宵       寿々

春の土芽吹く野菜の青さかな    扇子

さくらさくら土手の切り株さくらの木 玲

空っぽの鳥籠の影春夕焼      いずみ

生け垣の雀のねぐら春日差し    翠風

鴇色に染まる障子や春の夕     いつつばし

湯の郷へ続く街道桃の花      島文庫

 

2024年3月の句会より

 

白鳥の中腰で居る余寒かな     島文庫

そつえんしき知る由もなし会者定離 漁市

春空を白鳥V字長旅か       風輝

繰り返す自問自答や春の泥     泉水

なんとなく寝ころんでみる春日かな 葵

しら梅に一日霙るる道真忌     ぽぷら

二度寝する夢の続きや今日雨水   大丈夫

淡雪の消えてあらわる陽の眩し   涼呂

平安の春も花より団子かな     十桝

椿花落ちて音なく昼下がり     寿々

夜更かしに衣類繕う針供養     扇子

恋猫や恋みのらずに爪を研ぐ    玲

大いなる日差しの揺れる春の河   いずみ

二人して体丸める余寒かな     翠風

芋売の笛に釣られて雪の路地    いつつばし

 

2024年2月の句会より

 

手をかざす親子四人や丸火鉢    いつつばし

盤上は黒優先の雪間かな       島文庫

和菓子屋の品書きあらた春立つ日   漁市

南天や食べ尽くされて空っ風     風輝

白鳥の帰還兵士も帰還せよ      泉水

ストーブのまはり賑わふ津軽線    葵

心経を唄ふ踵に日脚伸ぶ       ぽぷら

湯豆腐は木綿と決めて地酒かな    大丈夫

雪虫の淡き温もり掌に        涼呂

匂わねど梅の蕾の膨らみて      十桝

雪かきのスコップ握れば若返る    林道

つがい鴨水輪広がる名取川      寿々

初場所のざわめきおきてタオル揺れ  扇子

冬うらら園庭発の汽車ぽっぽ     玲

胸元に遊ぶ春風ハイヒール      いずみ

痛快に破魔矢かかげる年男      翠風

 

  2024年1月の句会より

 

逝く友や句座がお別れ冬薔薇     翠風

漆黒の尾根を描いて寒茜     いつつばし

去年今年ピポンピポンと来るライン 島文庫 

遅参者を肴に加え忘年会      漁市

エリアメール寒き輪島の無事祈る  宗孝

大晦日一年越しの蕎麦粉打つ    風輝

ブローチの位置定まりぬ降誕祭   泉水

酒酌まむ椅子を寄せ合ふ年の朝   葵

見霽かす大仙台の初景色      ぽぷら

そのジョーク笑わぬでもなき初笑い 大丈夫

大ないの能登に無情の雪が降る   十桝

薬草に素肌滑らせ枇杷の花     寿々

お茶の間に餅焼く香り福笑い    扇子

初詣末吉を当て得心す       玲

初凪やワインの栓をポンと抜く   いずみ

 


活動風景

最近の俳句ブームで会員が増えました。自由題材の二句を発表し互いに評価しています。いつも笑いありの楽しい会です。