NPO法人 シニアのための市民ネットワーク仙台

 わいわい句会は初心者中心の俳句会です

 

 「わいわい句会」はシニアネット仙台「一番町サロン」にて賑やかに開催しています。ほとんどの参加者は俳句の初心者で、現在は20名で活動しています。

 外部講師の指導を時折り仰ぎ、四季折々を感じ合ったり、互いの作品を評価し合いながら俳句づくりの向上を図っています。

 

平成27年仙台七夕、鐘崎蒲鉾店の竹飾り
平成27年仙台七夕、鐘崎蒲鉾店の竹飾り

2023年9月の句会

 

 今月は、四年ぶりの吟行(※)のため休会としました。

※行先:宮城県黒川郡大衡村「昭和万葉の森」

 


2023年8月の句会より

 

水入りに団扇の白い華が咲き   扇子

留守宅や古い蜘蛛の巣軒の下   玲

抱卵の鳩と眼の合ふ真昼どき   翠風

刃毀れの鎌に夏草絡みけり   いつつばし

星祭野暮な一番鶏が鳴く     島文庫

短命の母に似たるや夏の供花   漁市

ボカンボカン花火見ていて明日思う 宗孝

四年振り平和七夕笹葉揺れ    牛歩

残月や白鷺横切り真っ二つ    風輝

夏雲を連れて内房線に乗る    泉水

朽ちゆきしタウシュベツ橋夏の果て 葵

絵日記は初めの三日夏休み    大丈夫

夏祭り弾ける踊り風を呼ぶ    涼呂

寒所より炎暑の街へワープかな  十桝

雲の峰侵略の罪裁かれよ     林道

 

2023年7月の句会より

 

ビスケット一万年の麦の秋   十桝

ねむいねむいねむのはなみてねむるかな 林道

南部藩夏の匂いの館跡     寿々

山裾の湧水掬う田舎道     扇子

愛犬も洗い干したやつゆ晴れ間 玲

梅雨休み土の匂いを運ぶ風   駄犬

地響のダムより白き大瀑布   翠風

お先にとバス待つ我に初燕  いつつばし

梅雨晴や根岸に子規の小宇宙  島文庫

手庇で丈を目算タチアオイ   漁市

木立よりひぐらしの声久し振り 宗孝

明け六つや草刈り鎌を腰に差し 牛歩

国後や夏霧晴れてすぐそこに  風輝

言海を紙魚と泳いでいる最中  泉水

睡たき子乗せてちゃぐちゃぐ馬こゆく 葵

恋初めし浴衣を婆が縫始    ポプラ

甚平着て別の顔して句の思案  大丈夫

 

2023年6月の句会より

 

梅雨寒や親呼ぶ雛の声熱し   涼呂

献血で貰いしマアム梅雨の空  十桝

(いかずち)やプーチンの罪暴かれよ 林道

子雀も囃に乗りて撒く笑顔   扇子

どくだみを干して昭和を振り返る 玲

ジャズ流る隅に古色の扇風機  いずみ

荒れ寺や藪鶯と錫杖と     駄犬

母の日に姉妹集ひて呵々大笑  翠風

梅雨時に後期高齢生き抜くぞ  英

腰痛を堪えて畑の草毟り   いつつばし

全集の帯の黄ばみや桜桃忌   島文庫

母の日に遺品の一つ竜頭巻く  漁市

コロナ明け子供神輿の声たかく 宗孝

外つ国の言葉飛び交う紫陽花路 牛歩

濁声の大葦切や河原主     風輝

束の間の起承転結ソーダ水   泉水

白シャツの新米教師点呼して  葵

文殊の知恵頂きかねるふて寝蝶 ぽぷら

政宗の騎馬像あらた鳥帰る   大丈夫

 

2023年5月の句会より

 

修復の騎馬像凛と梅は実に        ぽぷら

年寄りがベンチを占めるこどもの日 大丈夫

曇天に垣根彩る藤の花      涼呂

鍬の土こそげる春の雨あがり   十桝

鎮守様山吹ひらり瀧の音     寿々

鯉幟り泉ヶ岳の風はらむ     扇子

五月晴れマスクはずして紅をさし 玲

股のぞき龍の頭に初夏の風    駄犬

晴天の風吹く音や竹の秋     翠風

行くあての無き汚染土や虎が雨  いつつばし

どろりっと五類に落ちる立夏かな 島文庫

渓流の釣果冷やかす藤の花    漁市

咲きかけし花いつ開く春の雪   宗孝

カラフルな矢車回り祝い歌    牛歩

風光る自転車突き抜く朝の森   風輝

合歓の花誰か帽子を忘れをり   泉水

 

2023年4月の句会より

 

一本の桜の花を愛でる駅          牛歩

花吹雪麦酒の泡に色ひとつ         風輝

肉球のやうな雲行くげんげ畑        泉水

尾道の猫眠る店春ゆらり          葵

東京へ明日発つ子の朝寝かな        ぽぷら

この夢は「獏にあげます」春眠し  大丈夫

春光や二人の吾子を抱きあげる    涼呂

縄文の宵に三日月やまざくら     十桝

鶯の初音可愛や水の森        林道

花吹雪心の悩み飛ばしけり      寿々

家主無き庭にも春の息吹かな     扇子

サムライの雄叫びたかくさくら咲く  玲

孫上京嫁の涙やさくら咲く      駄犬

ぽたぽたと淡雪流る木々緩み     翠風

見上げれば桜やさくら青空に      英

頬緩め見入る童の雛人形    いつつばし

ケンケンパケンケンパッと春来る    島文庫

初蝶や名刺代わりに二度よぎる     漁市

木漏れ陽を小さく揺する春の風     宗孝 

 

2023年3月の句会より

 

痩せ猫よ今夜おまえも恋の猫   泉水

一風の姿彩へる雪柳       葵

朝市に日本海の鰯買ふ      ぽぷら

四温晴れ小ばしり渡るランドセル 大丈夫

朝焼けやふんわり生る福寿草   涼呂

匂い立つ柳川枝垂魅せられて   十桝

陽射し受け森のまんさく輝ける  林道

陽春や犬も見上げて青い空    寿々

春散歩路地裏からのピアノの音  扇子

春めくや順番待ちの美容室    玲

梅一輪人待ち顔の石仏      いずみ

花見山萌えて浄土と思いけり   駄犬

家計簿に日々のこまごま二月尽  翠風

浅き春静かの海や十二年     英

冬夕焼曙杉に影絵かな     いつつばし

国分寺跡や天平木の芽風     島文庫

春息吹くパイプオルガンフーガ弾く 漁市

二月堂火の粉散らして春を待つ  宗孝

葉に重き名残の雪ぞ川に消ゆ   牛歩

ひな祭り押入れの奥思いやる   風輝

 

2023年2月の句会より

 

重い荷の雪に耐えたる撓り枝  風輝

一月の山河墨絵の中にあり   泉水

野仏に残る夕日や雪間草    葵

楪や内緒の在り処聞き忘る   ぽぷら

寒波来る生足赤き女子高生   大丈夫

寒禽の鳴き声ひびく朝ぼらけ  涼呂

熱燗と麻婆豆腐でしのぐ宵   十桝

立春の陽射し織りまぜ土を掘る 林道

悠久の南門の赤雪の舞う    寿々

民謡の伝統繋ぐ初稽古     扇子

積雪に肉球のあと乱れ咲く   玲

淡雪や来ぬ人想う街灯り    いずみ

旧正やお国訛りの同窓会    駄犬

出初式梯子の妙技天を衝く   翠風

八十路迄やり抜く覚悟時は今  英

薄氷恐る恐ると踏む童     いつつばし

蒼天に雪一色の家並かな    島文庫

寒明けや華やぎ始むスポーツ欄 漁市

踊り初め外は雪いろアロハオエ 宗孝

暁のひよの番の垣根越え    牛歩 

   2023年1月の句会より

 

参道の小さきくぼみや雪蛍     宗孝

月世界七福神は兔連れ       牛歩

朝日浴び霜宝石の玉菜かな     風輝

極月の数多の人に数多の灯     泉水

手秤の粗塩ふりて冬菜かな     葵

老杉の階の半ばや恵方道      ぽぷら

初御空七福神をめぐる道      大丈夫

新たなる笑みのこぼるる卵酒     涼呂

熱燗やナメタガレイはひれまでも  十桝

干し柿や平安からの甘さかな     林道

新春や金子兜太の碑に出あう     寿々

農道の休耕田に月冴える       扇子

雪吊りや職人の技ひかる朝      玲

三寒の鏡の中へ紅を引く       いずみ

墨の濃く徹一文字筆始め       駄犬

無残にも喰われし軒の吊るし鮭   翠風

冴ゆる日に広場葉落ちて空広し   英

空抉る禿雪庇刃かな       いつつばし

桐一葉復興相の首はらり       島文庫

年玉や父母より多き孫の数      漁市